「えー」とか「あのー」は聞き苦しい
「えー」とか「あのー」は聞き苦しい
あなたは人前で話すときに「えー」とか「あのー」と言った言葉を使っていないだろうか。
これらの言葉はフィラー(=filler 充填剤)と呼ばれている。
フィラーと呼ばれる言葉は他にも沢山ある。
「まぁ」「やっぱり」「ええと」「いや」等がそうだ。
はっきり言おう。
フィラーが多過ぎるスピーチは聞くに堪えない、と。
勿論フィラーそのものが悪いワケでなく、使い方によってはスピーチをより良くしてくれるだろう。
しかし、あなたも聞いたことがあるはずだ。
隙さえあれば「えー」を捻じ込んでくる「え~え~大魔神」のスピーチを。
単純な聴き辛さだけでなく、話すのが下手くそと感じてしまうのだ。
自信が無さそうに見え、説得力が無く、早く終わってくれと願うスピーチ。
そんなスピーチはしたくないはずだ。
逆に言えば、フィラーが出ないスピーチはそれだけで上質に見えるだろう。
ここではフィラーが出てしまう原因と対策について解説する。
フィラーが出てしまう原因 三選
①話す内容が頭に入っていない
台本の作りが甘い、話の落としどころを決めていない、色々な理由はあれど「何を話せばいいか分からない状態」に陥ってしまうと途端にフィラーは出てしまう。
何を話せばいいか分からないから、誤魔化す為にフィラーで言葉を繋ぐのだ。
②話の内容に自信が無い
練習が不十分、話の根拠が無い、こう言ったときに自信の無さは現れる。
自信が無い場合は目線キョロキョロ、トークしどろもどろ。
そんな挙動不審さを隠すため、今日もフィラーを使うのだ。
③無言が怖い
人前で話すとき、特に気になるのが聴き手の目線と無言の時間だ。
無言の時間には多くの事を考えてしまう。
聞き手は何を考えているのか、自分の話は上手くいっているのか。
そして無言に耐えられなくなった時、出てしまうのがフィラーである。
フィラーを出さないために
まず大前提として、あなたはフィラーが出るのか、それとも出ないのか。
それを把握するのはとても重要である。
自分自身でフィラーが多い事に気付いているのであれば問題ないが、自分で気付いていないフィラー愛好家がなんと多いことか。
それを確かめる為に「自分が話す姿をスマホで撮影する」事をオススメする。
話す内容は何でもいいが、長さとしては1分程度話続けて欲しい。
1分のスピーチで上記したフィラーが5個以上出る場合、フィラーの回数は多いだろう。
フィラーの回数が多い場合は、下記の対策方法を実践してみてほしい。
対策方法①フィラーを出さないと意識する
単純だが効果があるのが、意識してフィラーを減らす方法だ。
「意識するだけで減る事があるのか」と思われるかもしれないが、愚問である。
何かのスキルを身に付けようとする時、あなたは練習するはずだ。
楽器もそう、スポーツもそう、何でもそうだ。
そして練習する時に漠然と練習する事があるだろうか。
きっと手の角度を意識したり、使う筋肉を意識したり、考える事は多いはずだ。
話し方も同じく、意識する事はとても重要である。
話す前に「今回は文頭に『えー』を付けない様にしよう」と意識するだけである。
意識する為には「自分自身の話し方」を理解している必要がある。
そういう意味でも「話し方を理解」して「フィラーを意識」すればきっと話し方は上達するだろう。
対策方法②話のゴールだけ決めておく
次に重要なことは、最終的に自分は何を言いたいかを明確にしておくことだ。
あなたが人前で話すとき、伝えたいことは何だろうか。
・今週のスケジュール
・今月の抱負
・新入社員へ贈る言葉
・感染症対策の徹底
・上司からの情報共有
絶対に伝えるべきポイント=話のゴールを頭に強く叩き込んでほしい。
そして、「伝えるべきポイントさえ伝えれば」後はどうなっても構わないと考えるのだ。
あれも、これも、伝えようとするから頭が混乱してフィラーが出るのだ。
伝えるべき内容を一つに絞れば頭の中で迷子になる心配はない。
どうしても一つに絞れない場合は、多くても三つまで。
それ以上ある場合はその場で伝えず、別の機会や方法(メールや掲示物)も考慮すべきだろう。
フィラーは意識しないと出てしまう。
これは例外なく誰でもそうだ。
しかし、フィラーは意識次第で誰でも封印することが出来る。
フィラーを少なくすることで、あなたが人前で「上手い!」と思われる話し方が出来るよう心から祈っている。