「話し上手」より「聞き上手」になれ
あなたの周りに「話が面白い人」はいるだろうか。
いたらラッキー、きっと面白い話をしてくれて楽しい気分になれるはずだ。
もしかしたら面白い話をしてくれる人を好きだと感じるかもしれない。
しかし、本当に好きなのは「面白い話をしてくれる人」ではないのだ。
面白い話をする人よりも、面白く話を聴いてくれる人
私たちは基本的に、自分自身の事が大好きだ。
褒められたら嬉しい、認められたら嬉しい、話を聴いてくれたら嬉しい。
自分自身のこと、自分自身の好きなものについてはいくらでも語りたい。
もしも友人に、
「この間私が好きな〇〇のライブに行って~」と話した際に、
「え!?〇〇!?私も好きなんだ~、去年は5回もライブに行って一緒に写真まで撮ったの!!」と言われたらどう感じるだろうか。
私の話を聞け!!!
こうなるに違いない。
自分が好きなものを他人も好きであれば嬉しいのは間違いない。
が、あくまで私が話したいのだ。上書きされたくはないのだ。
「〇〇!?私も好きなんだ~、どこのライブに行ったの?」
こうやって聞いてくれれば丸く収まり、気分良く話す事ができる。
誰もが話したい、だから聴き手は少なくなる
私の話を聞け、と書いたが基本的に全員話したがりである。
みんながみんな自分の事を話し出したら収集が付かなくなる。
ここで出番となるのが「聞き上手さん」なのだ。
聞き上手は相手の話を遮ることなく、適切な質問で、上手いリアクションで、私たちを気持ちよくしてくれる。
会話を盛り上げているのは、話し手ではなく聴き手なのだ。
スピーチをイメージしてみるといい。
いくら素晴らしい話であっても、会場がシーンとしていたら「話が上手い」とか「すごいことをした人なんだ」と感じるだけだ。
しかし、イマイチな話でも会場が大いに沸いていれば「盛り上がっているなぁ」と感じるだろう。
人前で話している時に、聞き手のリアクションが無い時ほど悲しい事はない。
せめて相槌を打つなり、感嘆の言葉を発したり、笑ったりして欲しいと感じるのは私だけではないはずだ。
聞き上手になるにはこれだけやればOK
聞き上手になる為には、難しい事はしなくていい。
次に記載する二つだけを守ればOKだ。
①聞かれるまで自分の話はするな
聞くと決めたら、一切自分の話はしてはいけない。
自分にも経験がある、自分にも興味がある話であれば一言ねじ込みたいと思うのは自然なことである。
だからこそ、その気持ちをグッと堪えてお黙り下さい。
そして、「あなたはどう思う?」と聞かれたその時に少しだけ話すのだ。
ここで注意して欲しい。
「待ってました!」とばかりにマシンガントークをしてはいけない。
あくまで主役は相手だと言うことを念頭におき、もう一度相手に主導権を渡してしまおう。
聞き手になると決めたら、相手に気持ちよくなってもらう事だけを考えよう。
②オウム返しをバンバン使え
傾聴スキルには色々なものがある。
その中でも単純に使えて効果が大きいのはバックトラック(オウム返し)だ。
使い方は簡単、相手が話したことを復唱するだけだ。
「この間の連休にスカイツリーにショッピング行ったんだ」
→「へぇ~、スカイツリーにショッピング!いいなぁ!」
「旅行で鹿児島に行ったんだけど、食べ物が美味しかったよ」
→「鹿児島かぁ、食べ物美味しかったんだね!」
こんな具合である。
全ての文章を繰り返す必要は無い。
メインとなる単語をピックアップして、繰り返すだけで大丈夫だ。
ただ、自分なりの解釈を加えて自分の言葉にするのは避けた方がいいだろう。
「この間仕事でミスしちゃって、上司からすごく怒られてショックだった~…」
→「仕事のミスなんて誰でもやっちゃうのに、その上司何様ってかんじだね」
相手が本当に言いたい事かどうか分からない事を言ってしまうと、ズレが起きる事がある。
そうならない為には、相手の言葉をそのまま復唱することだ。
聞き手が話を盛り上げる一方、聞き手の数は圧倒的に足りていない。
私たちが聞き手になる事で格段にコミュニケーションの質は良くなるはずだ。
愛されキャラになるために、一旦自分の話は横に置き、相手の話をこれでもかと言うくらいに聞いてみよう。
きっとあなたは愛される。